自作の請求書発行システムを作った話

システム屋が他人のシステムを使っていていいのか

日頃、中小企業向けにシステムの構築や導入支援をしていますが、ふと「自分自身の業務に使うシステムはどうしているのか」と考えることがあります。
実のところ、これまで請求書の発行にはフリーのツールを使っていました。機能的には大きな不満もなく、十分実用に足るものでした。

ただ、最近になってRPAとの連携を考える機会が増えました。そこで改めて既存のツールを見ると、データ構造の面で自動化との親和性に少し課題があると感じたため、このタイミングで自作に踏み切ることにしました。

自社システムは自分で作るスタンス

業務としてシステム構築をしている以上、自社の業務に使うシステムも自分で作るのが筋だと考えています。
今回は、普段業務で活用している「ローコード(もどき)」の仕組みを使って構築しています。設計は自分の仕事なので、そこはスムーズに進めることができました。

現時点で、以下の機能が実装済みです:

  • 顧客マスタの一覧/作成/編集/削除
  • 仕事マスタの一覧/作成/編集/削除
  • 請求書管理の一覧/作成/編集/削除/コピー

全体でかかった時間は、およそ1.5人日ほどです。
これだけの機能を短期間で整備できるあたり、ローコード的な開発スタイルが現実的になってきたと感じます。

請求書一覧画面

請求書作成画面

あとは帳票を作れば完成

現時点で、システムとしての構成はほぼ完成しています。あとは請求書の帳票を整えるだけです。

システム構築においては「全部一から作る」のではなく、自分の手に馴染む仕組みを持っておくことが、導入支援を行う上でも大きな強みになると感じています。

「自社システムを自社で作る」というのは、一見当たり前のようで、実際にやっている人はそう多くない印象があります。ですが、それによって得られる気づきや蓄積は、日々の仕事にも活かせると感じています。